鮎師紹介
主な産地(河川)
お取引について
流れ(入荷〜納品)

無料サンプル申込み

鮎料理は、なかなか天然とれたての鮎を使うのは難しいのではないでしょうか。
鮎を捕獲してすぐさま冷凍保存されたものが、お店に送られて、鮎料理として振る舞われるのが常でしょう。そして、この冷凍保存された鮎は、全国各地に配送可能で、配送を専門にしている業者さんなどもあります。
養殖された鮎と違い、天然のとれたて鮎を活かしたままで配送するのは大変難業です。
美食家で有名な北大路魯山人は自身が顧問兼料理長を務めた超高級料亭に新鮮な鮎を届けるために京都の奥地を流れる川からはるばる東京まで、船と列車を乗り継ぎ、2日がかりで千匹の生きた鮎を運ばせたそうです。

鮎を生かしたまま運ぶには、絶えず柄杓で冷たい水を注いでおらねばならず、その苦労は計り知れなかったようです。
天然鮎の稚魚は、秋に川の下流で孵化してからいったん海に流されてそこで冬を越します。
小さい内はプランクトンや虫なんかを食べていますが、やがて春になると5〜6cmくらいに成長し、生まれた川へ戻ります。その頃には底の石なんかにこびりついた苔類(珪藻や藍藻)を食べます。そのため、鮎からは果物みたいな香りがするのです。メロンやスイカ、きゅうりとかそんな感じの匂いです。ちなみに、川が綺麗なところの鮎はより良い香りがします。このようなことから鮎は昔から自然のよい香りがする”香魚”と呼ばれ好まれてきました。鮎が大量遡上するシーズンには川全体で鮎の香りがします。
 ところで、鮎は一年魚です、たった一年の命なのです。中国の古書『食経』に「鮎は春生じ、夏長じ、秋衰え、冬死す、故に年魚と名付く」とあります。 こういった命のはかなさも、滅びや散り際に美学を求める日本人の好みに合っていたのかも知れません。

ちなみに、天然の鮎と養殖の鮎の簡単な見分け方をご存知でしょうか?
・ひれの大きさ → 単純に川を遡上するために泳ぐから大きくなります。
・あごの大きさ → 苔を食べたり、縄張り争いで喧嘩するからあごが発達します。
・臭いが違う  → 天然は鮎独特の強いにおいがします。
どの鮎も下あごの下に穿孔穴(黒い点)があり、天然鮎はきれいに4対並んでいますが、人工産や仕立て鮎は4対なかったり並び方がばらばらです。また、人工産は死後の劣化が早く、すぐに黄色くなります。